くらげさろん

とびっきりの台詞を探しています。映画はやっぱり劇場で観たい!こんな作品を観てきましたよっていう映画感想ブログです。ネタバレあり。

『フィッシャーマンズ・ソング』【映画感想・ネタバレ・見どころ・名台詞】

今、人生を楽しんでいるか『フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛をこめて』

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©Fisherman Films Limited 2019

英国南西部コーンウォールの風光明媚な漁村、ポートアイザック。

仕事仲間と観光に訪れた音楽マネージャーのダニーは、偶然漁師たちのコーラスライブを見かけ、舟歌や民謡に聞き惚れる。

上司にけしかけられたダニーは一人取り残されて契約交渉することになる。

冗談だと相手にしてくれない漁師たちを熱心に口説き落とし、さあバンドとしていけるとなったら実は上司に担がれていたことが判明し…。

原題 "Fisherman's Friends"

"Fisherman's Friends"(フィッシャーマンズ・フレンズ)は現役漁師のコーラスバンド名。

いかつい海の男たちが生み出す美しいハーモニーと、国民的強力ミントトローチ(フィッシャーマンズフレンド)と似てる名前というのが大受けした実在のバンドのお話。


2020.1.10『フィッシャーマンズ・ソング』本予告

見どころ

コーラスと風景の美しさに魂が回復する。問題は起こるもさほど葛藤もなく解決されるため、ハラハラドキドキしたくない穏やかな気分で過ごしたいときにぴったりなサクセスストーリー。

フィッシャーマンズ・フレンズのハーモニー

地元の現役漁師で構成するおじさんコーラスバンド、フィッシャーマンズ・フレンズ。慈善事業の資金集めを目的に結成された。2010年アイランド・レコードから契約金100万ポンドでメジャーデビュー。ファーストアルバムは全英チャートでトップ10入り。持ち歌は誰もが親しんでいる舟歌や民謡。

旅先で出くわしたコーラスライブ。ハーモニーに聞き惚れる。

歌声は素晴らしいが、それだけで売れるわけがないと思うダニー。だが上司の鶴の一声で、契約を取るために旅先に取り残されてしまう。

紺碧の海とそれを見渡す丘陵が織りなす絶景

携帯の電波が通じるのは、村外れのこんなところだけ。

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©Fisherman Films Limited 2019

漁師たちはよそ者』であるダニーを端から信用しておらず、相手にしてくれない。

彼らは漁業の他に救命活動などでも毎日忙しくしていて、村のパブで仲間と過ごすのが唯一最大の娯楽。

ダニーは村にあるB&Bに泊まり込んで、必死に説得を始める。

B&Bを経営するのはバンドメンバーの一人でよそ者嫌いのジムの娘オーウェン。離婚してシングルマザーとして娘を育てている。 

シニカルなダニーとは当初ぶつかり合ってばかり。だがレコードをじっくり丁寧に聴くのが歓びというオーウェン。趣味が同じ二人の距離は縮まっていく。音楽業界のダニーにとっては得意分野だし、二人が散歩する場所が何ともロマンティック。ぷよんとして冴えない、主人公顔ではないダニーだけれども、そりゃあ恋も生まれるかも?

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©Fisherman Films Limited 2019

教会でレコーディングまでしたのに、契約しろなんて実は冗談だと発覚。

そりゃないぜ、と会社も辞めて、ライバル会社に本気で売り込みをかけるダニー。みんなでロンドンへ。揃いのPコートにジーンズ、ワークブーツ姿がきまっている。

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©Fisherman Films Limited 2019

デビューはどうなるのか。憩いの場であるパブは存続できるのか。問題が続発。この頃にはダニーの居場所はロンドンからすっかりこの港町に移っている。仲間と音楽と恋人と共に在るところ。オーウェンの娘がすごくかわいい。ダニーにも懐いている良い子。

ざっくりしたあらすじを追いかけて

ライバル会社に売り込んだところ、意外性が目に留まりTV番組への出演が決まる。女王の誕生日をお祝いする特別番組で国歌を歌うという企画。辞めた会社の連中を見返したいダニーも気合が入る。ところが生中継で彼らが歌い出したのは『女王陛下万歳』ではなく、コーンウォール賛歌だった…。コーンウォールには独特の言語、歴史、ケルト系のアイデンティティなどがありブリティッシュやイングリッシュよりもコーンウォール人だという独立意識が高いそう。強い郷土愛。国歌といえばそっちなのね。頭を抱えるダニーだったが、ネットで彼らの動画が拡散され実は全英で大受けしていた。それをきっかけに見事メジャーデビューを果たす。

この頃にはダニーは村人に受け入れられて、実は経営難であるパブを売却する相談を受けたりもするようになる。親切心から売却先として紹介した音楽関係の知人が、パブを存続させる気が実は全くなかったことが判明し、彼はたちまち「よそ者」に逆戻り。築いた信用を一挙に失ってしまう。もちろん親密になっていたオーウェンの気持ちも離れてしまう。

ダニーよ、どうするつもり!?

彼は何と自分のロンドンの部屋を売り払い、パブを買戻し、自らも愛しい人たちが暮らすポートアイランドへ移り住むことを決めたのだった。めでたしめでたし――。

気に入った台詞

ダニーとオーウェンが二人ともレコードを聴くのが好きと分かったところでの一言

「ダウンロード配信は罪だ。家でジョブズ自身はレコード聴いてるくせに」

アルバムは曲順も含め全曲通して一つの作品だと思うので私もシャッフル再生とかあまりしたくない。

「よそ者」

これは気になった言葉だけれど、この一言で排他的なコミュニティということを表現できてしまう。コーンウォール賛歌を歌ってしまうほど、郷土愛が強いところからも、自分たちの土地への誇りも感じられる。